卒業祝いとは、子どもが学校を卒業するときに、祝福の気持ちを込めて贈るプレゼントのことです。小学校・中学校・高校・専門学校・大学など、卒業祝いを贈る機会は、案外たくさんあります。卒業祝いは、基本的に身内のお祝いなので、親しい間柄の関係にある人だけに贈るものです。

しかし、最近では、身内だけでなく、友人の子どもや、会社関係者の子どもなど、「祝福したい」と思う場合に、卒業祝いを贈るのが一般的となっています。

卒業祝いは、学校を卒業するときに、入学祝いは、学校に入学するときに贈るものです。卒業祝いと入学祝いは、贈る時期が近いため、迷ってしまうことも多いのではないでしょうか？

一般的に日本の場合だと、卒業は3月、入学は4月と、1ヶ月しか間がありません。そのため、卒業祝いと入学祝いのどちらを贈ったらよいか、悩む人も多いようです。また、大学生の場合だと、卒業祝いと就職祝いが重なることもあるでしょう。

卒業祝いと入学祝いは、それぞれ別に贈っても問題ありません。ただ、両方お祝いを贈ると、相手に気を遣わせてしまうこともあるため、どちらかを優先したいこともありますね。卒業祝いと入学祝いのどちらかを優先する場合に、マナーやルールはありませんが、新たなスタートである入学祝いを優先するケースが多いようです。

卒業祝いに贈るプレゼントには、どれくらいの金額で、どんなものを贈ればよいのか悩む方は多いのではないでしょうか？卒業祝いは、贈る子どもとの関係性や、子どもの年齢によって、価格相場が変わってきます。

小学生、中学生に卒業祝いを贈るときの価格相場は、5,000円〜10,000円です。高校生、大学生に卒業祝いを贈るときの価格相場は、10,000円〜20,000円です。また、身内ではなく、友人や会社の人の子どもへ卒業祝いを贈るときの価格相場は、3,000円〜5,000円となっています。

一般的に、卒業祝いを贈る子どもの年齢が高くなるほど、価格相場も高くなり、血縁が近いほど、同様に高くなると覚えておくとよいでしょう。

卒業祝いを選ぶときは、どのようなポイントに注目してプレゼントを選べばよいのでしょうか？卒業祝いのプレゼントの選び方のポイントを紹介しますので、参考にしながら、贈る相手に喜んでもらえる、おしゃれで素敵なプレゼントを見つけましょう。

新生活に役立つもの

卒業後は、新たに上の学校へ進むのが一般的なので、新生活で役立つものを選ぶと喜んでもらえるでしょう。中学校や高校へ進学して、バスや電車通勤する学生も多いため、定期入れなど役立つものを選ぶとよいですね。

高校や大学を卒業して、一人暮らしをはじめる場合には、キッチン家電など、生活に役立つグッズを選ぶと喜ばれます。電子辞書も、卒業祝いのプレゼントでは人気ですよ。

年齢相応なもの

卒業祝いのプレゼントを選ぶときは、年齢にあったものを選ぶように気をつけてください。とくにブランド品を選ぶ場合は、贈る相手の年齢相応のカジュアルブランドを選ぶようにしましょう。大学の卒業祝いで、就職を控えている場合は、憧れのブランドの財布などを贈ると喜んでもらえますよ。

悩んだら自由に使えるギフトカード！

卒業祝いにプレゼントを贈りたいけれど、贈る相手の趣味や好きなものがまったく分からないということもあるでしょう。

卒業シーズンは、いろいろなものを買い揃えなければならないときでもあるため、相手が自由に使えるギフトカードをプレゼントしてみてはいかがでしょうか？ギフトカードや商品券なら、ほかの人が贈る卒業祝いとプレゼントがかぶってしまう心配もありません。最近は、インターネットショッピングで利用できるギフトカードが人気です。

卒業祝いは、プレゼント選びも大切ですが、マナーやルールを守って贈ることも忘れないようにしてください。卒業祝いを贈るときのマナーやルールをしっかり理解して、お子さんの卒業をお祝いしてあげましょう！

卒業祝いを贈るタイミング

卒業祝いを贈るタイミングは、いつがベストなのでしょうか？基本的には、卒業式の1週間以内に贈るようにするとよいでしょう。卒業式からあまり時間が経って、卒業祝いを贈ると、入学や新生活の準備と重なってしまい、相手が忙しくなってしまいます。また、学生同士で卒業祝いのプレゼントを贈る場合は、卒業式終了直後に渡すのがよいでしょう。

卒業祝いの熨斗（のし）は？

卒業祝いのプレゼントには、熨斗（のし）をつけて贈ります。卒業祝いに使用する熨斗（のし）の水引きには、おめでたい時にぴったりな紅白の蝶結びを選びます。蝶結びの水引きは、なんども結びなおしができることから、「うれしいことが何度もあること」を意味するため、卒業祝いのプレゼントに最適です。

熨斗（のし）の表書きの上には、「祝御卒業」、「卒業御祝」、「御祝」などと書き、下には、自分の名前を書きます。熨斗（のし）には、包装紙の内側につける「内熨斗」と、包装紙の外側につける「外熨斗」がありますが、どちらを選んでもかまいません。卒業祝いを配送で送る場合は、「内熨斗」にすることが多いようです。

卒業祝いに現金を贈るときのマナー

卒業祝いに現金を贈ることも多いでしょう。現金を贈るときは、紅白、蝶結びの水引きのついた祝儀袋にお金を入れます。また、お金は、新札を入れるようにしましょう。前もって銀行や郵便局で、新札を準備しておくと安心です。

卒業祝いで贈るプレゼントは、贈る相手に喜んでもらえるものを選ぶのがポイントです。なかには、卒業祝いには向かないアイテムもあります。どんなものが卒業祝いのプレゼントにNGなのか、しっかり確認しておきましょう。

高価すぎるもの

卒業祝いは、お返しの必要がない贈り物です。そのため、あまりに高価なプレゼントを贈ると、相手に気を遣わせてしまいます。卒業祝いの価格相場を参考にしながら、高価すぎないプレゼントを選ぶようにしましょう。

ハサミや包丁

ハサミや包丁などの刃物類は、「縁を切る」というイメージが強いため、卒業祝いのプレゼントには適しません。ただし、新生活で使えるアイテムでもあるため、相手からリクエストがあった場合は、刃物類を贈っても問題ありません。

日本茶

日本茶は、弔事で使われる定番のアイテムであるため、おめでたいシーンの贈り物としては、ふさわしくありません。

くし

くしは、「苦」、「死」を連想させてしまうため、縁起が悪いといわれており、お祝いのプレゼントには向いていません。最近は、縁起や風習を気にしない人も増えていますが、人によっては不快に感じることもあるため、選ばないようにしたほうが無難でしょう。